指龍の練習風景

指に龍と書いて指龍と言う指の運動を行います。(行気導引法)
実は太極拳の練習は人間の経絡を意識して行います。武術では、その経絡に点在するつぼ、つまり急所を突いて相手を制します。経絡とは気の通り道で、気が電車とすれば、線路みたいなものです。気とはエネルギーの動きのことで、交通と考えればいいです。気が活発、つまり元気ということは、交通がスムーズで、体中の細胞の隅々までエネルギーを運べるということです。その経絡の途中にはつぼが点在しますが、緊張して詰まっていたりすると、エネルギーが細胞まで運ばれません。つまり駅で交通渋滞が起きている状態です。それにより、体中に病気が起こったり、脳の場合は精神や心の病となり、全体的に元気がなくなります。太極拳は、その経絡を纒糸勁や粘糸勁という勁を使って、伸ばしたり縮めたり緊張と緩和という陰陽の動きと、体の本来の動きである円運動でほぐしていく練習をします。これを「気を錬る」と言い、武術にもとっても大切な練習です。~
その経絡を通じて、「今から、全身に電車が走るから準備してください」と刺激を送る準備運動がこれからやる指運動です。~
**まず、そのまま膝を曲げリラックスした姿勢で両手を肩の高さに挙げて、両手の五本指を合わせてください。
肩の力も抜き、胸前に丸いボールを抱えているような感じですね、手の中にも小さなボールです。(★)~
**それでは、親指の運動からいきます。
親指だけを離して、回します。15回です。反対もやります。親指は、肺に通じる経絡の入口です。肺の調子が悪い人は、初めは指先からのメッセージが伝わらず、うまく回りませんが、15回くらい繰り返して刺激を送ることで、少しずつほぐれて受け入れ体制を作ることが出来ます。受け入れ体制がないと、どの様な運動もなかなか効果が上がりませんので、この運動をやります。イメージでも肺に刺激を送っているようなイメージをしてください。(★)~
**次は、人差し指です。
人差し指は大腸に通じる経路の入り口です。(★)~
**次は、中指です。
中指は心包経と言って、心臓の周辺に通じる経路です。大きな血管や神経などがあり、心臓の動きを守り、その動きを司る重要な場所です。また、心臓の周りには胸腺という重要なリンパ節もあり、免疫力などにも大いに関係します。(★)~
**次は薬指です。
薬指は、三焦経ですが、三焦という臓器はありません。この経絡は、人間が生まれついての「先天性の気」ではなく「後天性の気」を潤すもので、はっきりとした意識を生む経路です。全身の交感神経に刺激を送ると考えてください。この薬指の小指側だけ、交感神経を刺激します。副交感神経を優位に保つ中で交感神経を生かすのが、太極拳の綿の中に針を隠すと言われる、武術の神髄です。(★)~
**最後には小指です。
小指は心臓と小腸へ通じる経路です。(★)~
**経絡の説明 経路経穴に信号を送り、ほかの経絡も活性化する。
今、指で信号を送った経路に関連して、他の経絡も影響されて準備が整います。肝臓の肝経、腎臓の腎経、胆嚢の胆経、脾臓の脾経、膀胱の膀胱経、背中側にある督脈とおなか側にある任脈という体の中心線、この体中の経絡を、太極拳の動きを止めることのないやわらかな円運動を使って錬りまくります。錬ることにより、体の気の通り道である経絡とその通過点の経穴の緊張をやわらげます。気が通らないと武術になりませんから、この気を錬る動きはとても重要です。緊張は全ての病気の元凶です。太極拳の動きを使って経絡の緊張を緩和しましょう。できましたか。日頃体にきしみや違和感が出てきたとき少しやってみてください。体を動かしたくなってくるはずです。その時は次に紹介する甩手をやってみてください。

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